リード
結論から言うと、我が家の自作ソーラー3.55kW・バッテリー10.24kWh は SRNE系の機材で事実上ぜんぶ揃っていた。これは最初から狙ってこうしたわけじゃなくて、買い足していった結果「あれ、よく見たら全部同じ会社の中身じゃない?」って気付いた、というのが正直なところ。
理想は「200V用ハイブリッドインバータ1台で家ぜんぶ賄う」みたいな、配線も管理もスッキリしたシステム。でも現実はそうならなかった。理由はシンプルで、うちの土地が狭くて、ソーラーパネルを少しずつ足していく拡張型でしか作れなかったから。だから100V系のインバータを複数台運用するスタイルになった。土地が選択を決めた、というのはそういう意味。
ついでに言うと、本来なら専用アプリ「SmartESS」でスマホから電圧監視できるはずなのに、メール認証で詰まって今は 見守りカメラ Tapo C200 で外付けの電圧計を目視確認している。これも完全に妥協運用。海外フォーラムを覗いたら同じ悩みの DIY ユーザーがちらほらいて、自分だけの問題じゃなさそう、と分かった(中国製ハイブリッドインバータの初期登録あるある)。
そして今は 電圧が下がったら自動で切替わるシステムを構築中。常時ONにできるパソコンを用意しているところで、Mac で稼働させながらWindows機への移行を検討している段階。半自動から完全自動への移行プロジェクト、というかんじ。
この記事では、選んだ機材3台のリアルな実情と、200V化を見送った経緯、SmartESSの代わりにアナログで凌いでいる話、それから自作ソーラーの法的グレー領域までまとめて書いた。同じように個人で自作ソーラーをやろうとしてる人の参考になれば。
⚠️ 先に言っておくこと:本記事はあくまで個人の運用記録です。インバータを家の屋内配線に接続する作業は 第二種電気工事士の資格が必須。自分で工事する想定で読まないでください。あと200V化と「売電が増える」は別の話です(後述)。
我が家の機材構成(一覧)
まずは現在動いている機材を一覧で。
| 役割 | 型番 | 台数 | メーカー | 主な仕事 |
|---|---|---|---|---|
| MPPTチャージコントローラー | ML2440 | 1 | SRNE | パネル → バッテリー②へ充電 |
| ハイブリッドインバータ | HF2430U60-100 | 1 | SRNE | パネル+バッテリー① → 家給電(普段運用) |
| インバータ | HSI3000U | 1 | LVYUAN(OEM元 SRNE 推定) | バッテリー② → 家給電(切替時) |
| 監視アプリ | SmartESS | – | Eybond(SRNE系列) | 本来用途。今は機能してない |
| 物理監視 | Tapo C200 | 1 | TP-Link | インバータのディスプレイ目視 |
ポイントは メーカーがほぼ SRNE で揃っている こと。これは事業者として狙ってブランド統一したわけじゃなくて、コスパで選んでいったら結果的にこうなっていた。後で気付いた、というやつ。
LVYUAN(リョクエン)は日本市場で SRNE 製品をリブランドして売っている販売ブランドという位置付けで、つまり HSI3000U の中身も SRNE 製の可能性が高い。実際この件は後のセクションで根拠を書く。
運用フロー|2バッテリー・機材3台の段階的稼働
ここが我が家の自作ソーラーの実際の動き。文字だけだと分かりにくいので順を追って説明する。
普段の運用(晴天時の昼〜夜)
ルートA:ソーラーパネル → ハイブリッドINV ×1台 → バッテリー① 5.12kWh → 家給電
- HF2430U60-100 が1台で稼働
- パネルからの電気をバッテリー① に貯めつつ、家のコンセントへ100Vで給電
- 普段はこのルートで足りている
ルートB:別系統のソーラーパネル → ML2440(MPPT)→ バッテリー② 5.12kWh(2.56kWh×2並列)→ 昇圧機 → 市販パワコンへ「注入」
- バッテリー②は別系統。容量5.12kWh(2.56kWh のリン酸鉄バッテリーを2個並列で組んでる)
- ML2440 で充電して、昇圧機を通して既設の市販ソーラー側のパワコンに「注入」
切替運用(バッテリー① が空になった時)
バッテリー② → HSI3000U → 家へ直接給電
- 普段は休眠している HSI3000U を起動
- バッテリー② の電力を家側に流す
- ハイブリッドINV側が復活したらまた切戻し
つまり バッテリー2系統+機材3台で「冗長化」している のが我が家の特徴。1台死んでも他で凌げる構成。これは100V複数台にした副産物のメリット。
切替の自動化プロジェクト(進行中)
ここまでは現状の話で、切替は今のところ手動寄り。電圧計を Tapo C200 で目視して、しきい値を割ったら家のなかで切替を実行している。
これを完全自動化するために、いま 常時ONのパソコンを用意中。Mac で動かしているけれど、Mac は普段使いのマシンでもあるから、専用機として Windows のミニPCに移行することを検討している。電圧が一定値を下回ったら自動で切替信号を出すスクリプトを書く想定。
詳しい構成は別記事で書く予定だけど、要は 「人類がスマホ画面見て手動切替」から「機械が勝手に切替」への移行。半自動から完全自動への過渡期にいるわけ。
なぜ200V用1台でなく100V複数台になったか
これは我が家の自作ソーラー史で一番悩んだポイント。先に結論を言うと、土地の制約で段階的に拡張せざるを得なかったから100V複数台になった。
200V用1台のメリット(理想形)
ハイブリッドインバータには100V専用機と、200V対応機(単相3線式に対応)の2系統がある。200V対応機を1台導入する構成のメリットを整理するとこう:
- 配線がシンプル:1台でぜんぶ賄うので家全体への引き回しが楽
- 電流が半分で済む(同じW数なら):銅線を細くできて損失も減る(電流の2乗に比例して銅損が出るので、200V化すると銅損は1/4になる)
- エアコン・IH・エコキュート等の200V機器に直接給電できる
- 管理画面も1台ぶんで済んで運用が楽
理屈で見れば圧倒的にこっち。
でも200V化には「電気工事の壁」がある
200V化は単純にインバータを200V対応機に買い替えれば済む話じゃない。家の電気の引込線の構造から見直しが必要になることがある。
- 一般住宅は 単相2線式(100Vのみ) か 単相3線式(100V/200V両方OK) で受電している
- 単相2線式の家を200V化するには、電力会社へ申請して 単相3線式への引込切替工事が要る(3〜5万円程度)
- 分電盤も単相3線対応に交換が必要
- そして全部 第二種電気工事士の資格者でないと施工できない(無資格施工は法律違反、火災保険・メーカー保証も無効になる)
つまり「インバータだけ200V用買えばOK」じゃなくて、家のインフラ側からテコ入れする話になる。
我が家の事情:パネル足し足しの拡張型
ここで土地の話になる。うちは パネルを敷ける面積が限られていて、最初から「3.55kW一気に揃える」みたいな配置ができなかった。
- 第1期:300W パネル数枚を屋根や庭に配置
- 第2期:余ったスペースに追加
- 第3期:さらに足す
…という拡張をしながら来たので、パネル容量に合わせてインバータも100V系を買い足していった結果、いまの「ハイブリッドINV ×1 + MPPT + HSI3000U」という構成になった。
最初から「3.55kW分のパネルを置ける土地が確保できる」状態だったら、迷わず200V用1台構成にしていたと思う。
教訓
- 土地に余裕がある人:最初から200V用1台構成で、電気工事も計画に入れる
- 土地が狭くて段階拡張になる人:100V複数台構成で、冗長性を活かす運用に振り切る
このどちらが「正解」というのはなくて、自分の家の物理的条件で決まってしまう。理想論だけで判断すると後悔するパターンだなと思う。
機材スペック実例|SRNE系で事実上統一されてた話
ここが今回の記事を書きながら一番「へぇ」となったところ。
ML2440(MPPT)
- メーカー:SRNE Solar(中国・深圳)。これは確定。
- 定格:12V/24V 自動認識、40A、最大PV入力 24V系で1100W
- MPPT追従効率 99%超、変換効率 98%以下
- 認証:RoHS、CE。PSEは未取得(ただしMPPT単体は直流→直流変換のためPSE対象外という解釈が一般的)
- 価格レンジ:並行輸入で日本円 15,000〜25,000円程度
ML2440 は SRNE が出している MPPT の中でも定番モデル。Amazon.com や eBay では普通に流通しているけど、Amazon.co.jp ではあまり見かけない。国内正規代理店経由よりは並行輸入が中心になっている印象。
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HF2430U60-100(ハイブリッドインバータ)
- メーカー:SRNE Solar。確定。
- 定格出力 3000W/サージ4500W、純正弦波
- バッテリー DC24V 専用、AC出力は日本市場向けで100V
- MPPT充電 60A 内蔵、AC充電 40A
- 最大PV入力 1600W/開放電圧100Vdc
- 認証:ETL(北米向け)取得、PSE は未確認
- 価格レンジ:楽天で52,798円(クーポン適用時)程度
これも SRNE が直接出している製品。日本市場では LVYUAN(リョクエン)名義で流通している。
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HSI3000U(インバータ)
- 販売:LVYUAN(日本専売)/OEM元はSRNE と推定
- 定格出力 3000W(実効2.4kW@100V)/瞬間最大6000W
- バッテリー DC24V、AC出力 100/105/110/120V 選択式
- UPS切替時間 約0.01秒
- 認証:「IEC基準認定」とLVYUANが自称、第三者認証は未確認
- 価格レンジ:楽天で52,798円(クーポン適用時)
ここからが面白いところ。楽天市場の HSI3000U の商品ページのURLパスが hf2430u60-100 になっている。
つまり「商品ページの内部識別IDが HF2430U60-100 と同じ」。これは販売店のURL命名がたまたまミスっただけ、では片付けにくい。
具体的なURL:https://item.rakuten.co.jp/taigan/hf2430u60-100/ で HSI3000U が販売されている。
これとAmazonの両ページを照らし合わせると、HSI3000U と HF2430U60-100 は同じ筐体の出力電圧バリエーション違い、もしくは完全に同一機を別商品IDで売っている可能性が極めて高い(あくまで推定)。仕様表を並べても双方とも DC24V 入力/3000W/純正弦波/PV最大1600W で、ほぼ一致する。
つまり何が言えるか
- MPPT(ML2440)も SRNE
- ハイブリッドINV(HF2430U60-100)も SRNE
- インバータ(HSI3000U)も OEM元 SRNE と推定
→ 我が家の機材は事実上 SRNE系で統一されている。
これに気付いたのは記事を書くためにリサーチを進めていた時で、自分でも「いつのまに揃えてた…」となった。ある意味、コスパで中華系ハイブリッドINVを買い漁ると 自然と SRNE系に集約される のかもしれない。日本市場向けの3000Wクラスで実用的なやつだとSRNEのOEMが目立つ。
中国製ゆえの注意点
ただし良いことばかりではない。
- 並行輸入品はメーカー保証が受けられない(販売店保証のみ)
- マニュアルが英語のみのことが多い
- ファームウェア更新手段が限定的(RS232通信+専用ソフトとか)
- 修理は実質不可能で、壊れたら買い替え前提
- 2024年に中国製ソーラーインバータに無申告の通信モジュールが内蔵されていたという報道もあった(自宅WiFi経由で外部に予期しない通信を出す可能性、ゼロではない、というレベルの話)
このあたりは「分かった上で使う」前提で。安い製品にはトレードオフがあるのは当然。
SmartESS の実情と Tapo C200 への逃げ方
機材紹介は終わったので、次は運用面のリアル。
SmartESS で本来できるはずだったこと
SmartESS は SRNE/Eybond系のクラウド監視アプリで、対応するWiFiドングル(Plug07)を経由して、スマホアプリからインバータの状態を見ることができる。
理想形はこう:
- スマホで現在の発電量・バッテリー電圧・出力電力をリアルタイム監視
- グラフで日別・月別の発電実績を確認
- 設定変更もアプリから(充電パラメータとか)
つまり「現代のIoT太陽光システム」っぽいことが本来できる、はずだった。
失敗談:メール認証で詰みました
ここで個人的なミス。SmartESS は メール登録必須のアプリで、ログインにはメールアドレスとパスワードが要る。
ある時、なんかの拍子で 登録メールアドレスを正確に覚えてない状態になり、再ログインができなくなった。パスワードリセットしようにも認証メールが届かない。Eybond の中国側サーバーから出る認証メールはGmail以外のメールでは迷惑メール判定されやすいらしい、というのも後で知った。
結果、SmartESS は今うちでは機能していない。
海外フォーラムでも同じ悩みだらけ
「これ、自分が悪いんじゃないのか?」と思ってリサーチを進めたら、海外フォーラム(DIY Solar Power Forum、Power Forum SAなど)で 同じ症状が大量に報告されていたことが分かった。
代表的なクレーム:
- ログイン不能(”invalid user”/”incorrect username”エラー):頻発
- クラウド側「network anomaly」エラー:頻発
- WiFiドングルがインバータを認識しない(緑LED点灯でも通信していない):頻発
- データ更新が遅い/止まる:頻発
- 「establishing communication, please wait」のまま固まる:複数報告
つまり、SmartESSは仕組みとして安定してない。中国本土のクラウドに依存していて、メール認証もパケット遅延も全部そこ次第。個人が頑張ってどうにかなる話じゃないということが分かった。
逃げ方:Tapo C200 で電圧目視
そこで採用した代替策が、TP-Link の見守りカメラ Tapo C200 で外付けの電圧計を撮影し、スマホで遠隔目視するという超アナログ手法。
- インバータ本体のLCDに電圧・電流・出力Wがリアルタイムで出るけど、本体は家の中から直接見えない位置にあるので、別途外付けの電圧計を設置している
- その電圧計を Tapo C200 で常時撮影
- スマホの Tapo アプリで映像を確認
これだけ。クラウド経由の API 連携を放棄して、カメラで物理的に電圧計の数字を読むという方向。
驚いたのが、海外フォーラムでも 似たような「カメラで電圧計(やインバータの画面)を撮影してます」勢が複数いる こと。万国共通の知恵らしい。
教訓
DIY系の中国製機器は、サポートはコミュニティ頼みになる。公式アプリが落ちた時の代替策まで自分で考えておかないと、肝心な時に何も見えなくなる。Tapo C200 は防犯カメラ用途で買ってあったやつを流用しているけど、結果的に 自作ソーラーの監視ハードとしてかなり頼りになっている。
ちなみに Tapo C200 は5,000円弱で買えるから、SmartESS が落ちて泣いてる人にはおすすめ。
切替自動化プロジェクト(最新進捗)
ここは現在進行中の話。
現状:手動切替
普段はバッテリー① + HF2430U60-100 ×1 で家の一部回路に給電。電圧が下がってきたら HSI3000U に切替えてバッテリー② から給電する、という運用。今は 外付け電圧計を Tapo C200 で目視確認して、しきい値になったら家の中で手動切替している。給電回路の切替自体は仕組みを組んであるけど、HSI3000U の起動だけは手動。消費電力が大きいので常時ONにしておくとバッテリーがすぐ無くなるため、必要なときだけ立ち上げる運用にしている。
これは正直しんどい。夜中に電圧が下がってもすぐには気付けないし、出張で家を空けることもあるから。
構築中:電圧監視+自動切替
そこで 電圧を一定値で読み取って、自動で切替信号を出すシステムを構築している。要素はこう:
- 電圧データの読み取り:Tapo C200 の映像をOCRで読むか、もしくはバッテリーに別系統で電圧センサーを取り付けてMicroPythonかRaspberry Piで取得
- しきい値判定:例:23.5V を切ったら切替トリガー発動
- 切替信号の送出:リレーモジュール経由でインバータの起動・停止を制御
- ログ・通知:LINE通知などで現状を把握
これを動かすには 常時ONのパソコンが要る。今は手元の Mac mini に常駐させているけど、Mac は別の用途でも使うので、専用の Windows ミニPCを買って完全に独立させる方向で動いている。
半自動から完全自動へ
つまり今は 半自動運用の段階。手動操作は減ったけど、トリガーは人間が決めている部分がある。これを 完全に機械任せにするのが次の目標。
完成したら別記事で書きます。同じ自作ソーラー仲間で「電圧監視自動化」をやっている方がいたら、ぜひ情報交換したい。
こうしておけば良かった|200V用1台構成への憧れ
ここまで書くと「100V複数台、いいじゃん」って思われるかもしれないけど、正直やっぱり200V用1台構成への憧れはある。
1台運用のメリット(再掲)
- 配線がシンプル:分電盤から各部屋への引き回しが100V複数台より圧倒的に楽
- 管理画面が1台ぶん:状態確認も設定変更も1台に集約
- 故障時の切り分けが明確:どこで止まったか分かりやすい(逆に冗長性は無くなる、トレードオフ)
- 電力ロスが少ない:同じW数でも電流半分なので銅損1/4
段階拡張のコスト
100V複数台にしたデメリットを正直に書くと:
- インバータの台数ぶん配線が増える:物理的に部屋がごちゃつく
- バッテリーも複数系統になる:管理が煩雑
- インバータごとに監視が必要:SmartESS が機能しないなら Tapo C200 も複数台
- 総コストとしてはむしろ高くつく場合がある:200V用1台10〜20万円 vs 100V用5万円×3台=15万円で、配線増設とMPPT別途導入を加味するとほぼ並ぶか100V複数台のほうが高くなる
助言
土地に余裕があって、最初から計画的に組める人は、200V用1台構成を強く推奨する。電気工事士の資格者に頼んでも、長い目で見ればそっちが楽だし安定する。
うちみたいに 「土地狭いから足し足ししてたら3.55kWになっていた」みたいなパターンの人だけ、100V複数台でやるしかない。冗長性というメリットはあるけど、それは結果論。最初から狙うものじゃない。
⚠️ 自作ソーラーの法的グレー領域(必読)
ここは記事の核心の一部。読み飛ばさないでほしい。
1. インバータの屋内配線接続は電気工事士資格が必須(200V化に限らず100Vでも)
200V回路の新設・分電盤工事はもちろん、100V回路でもインバータ本体に「丸端子」で配線を接続するDIYは同じく、第二種電気工事士の資格者でないと施工できない(電気工事士法で明確に規定。コンセントに差し込むだけのコンセント式タイプなら資格不要)。これは火災保険・メーカー保証の有効性にも関わるので軽視しない。
- 無資格施工は 法律違反
- 火災が起きた時 火災保険が下りない
- インバータが壊れた時 メーカー保証も適用外
たとえDIYに自信があっても、家の固定配線に手を加える作業は資格者に依頼するのが原則。費用は3〜5万円程度から。これをケチると、もしもの時にすべてが自己負担になる。
100V回路でも、コンセントから先のコード接続のみは資格不要だけど、家の固定配線(分電盤の中・壁の中)に触れる作業は有資格者必須。インバータを家のブレーカーに直結する工事は完全に有資格者の仕事。
2. PSE未取得機器の屋内配線接続リスク
LVYUAN や並行輸入の中国製インバータは PSEマークを取得していないものが多い。これを家の屋内配線に接続するのには以下のリスクがある:
- 火災・漏電が起きた時、火災保険の適用外になりうる
- メーカー保証も適用外
- 製造・輸入・販売事業者は PSE未取得品の販売自体が違法(電気用品安全法)。個人の自己使用は規制対象外だが、自宅の配線への接続は実質的に自己責任の領域
つまり、自作ソーラーは「自己責任前提」でしか成立しない世界。これを知らずに始めると、後で「保険が効かない」と気付いて泣くことになる。
3. 「注入」と「売電」は別物(FIT制度の話)
ここが一番勘違いされやすいポイント。
- 売電:家庭で使い切れない電気を電力会社に買い取ってもらうこと。FIT認定を受けた市販の系統連系パワコン経由でしかできない。
- 注入:自作ソーラーで発電した電気を、家庭内消費に充当すること。家のコンセントを通じて自分で使うだけで、電力会社に売っているわけではない。
我が家のバッテリー②→市販パワコンへの流れは 「注入」止まり。本記事ではこの「注入」までの言及にとどめ、その先の挙動には踏み込まない方針です。
ここを 「自作ソーラー足したら売電量増えた」みたいに書く記事を見かけることがあるけど、それはFIT制度の根本的な誤解で、書いてしまうと電気事業法上の問題になりうる。本記事ではこの表現は意識的に使わない。
そして大事な前提:インバータをAC入力側で家庭の系統に接続する運用で、もし微小でも逆潮流(家から電力会社方向への電気の流れ)が発生したら、それは無断系統連系扱いになりうる。だから設定上は 「自家消費のみ・逆潮流ゼロ」にきちんと整備する必要がある。
「逆潮流させて元を取る」「FIT認定を回避する裏技」みたいな話は 絶対にやらないでください。法的リスクが大きすぎる。
まとめ
自作ソーラーは楽しいけど、
- 配線工事は 電気工事士に依頼
- 機材は PSE未取得=自己責任を理解した上で導入
- 売電と注入は 完全に別物で、自作分は売電に乗らない
- 系統への逆潮流は 絶対にさせない設定で運用
この4つを守らないと、事故・違法・保険なしの三重苦になる可能性がある。安全運用を最優先で。
まとめ|実情に合わせた妥協と発見
長くなったので最後にまとめると:
- 我が家の自作ソーラー3.55kWは、事実上 SRNE系の機材で揃っていた(ML2440、HF2430U60-100、HSI3000U の OEM元が全部 SRNE)
- 200V用1台への憧れはあるけど、土地の制約で100V複数台しか選べなかった
- 200V用への買い替えは工事的に厳しいわけではない(家自体は既に単相3線・200V使用済み)が、現在の100V複数台が安定稼働しているので、当面は今の構成で運用継続
- SmartESS は使えないので Tapo C200 で電圧目視、海外でも同じ運用してる人多数
- 電圧監視+自動切替のシステムを現在構築中、Mac→Windowsへ移行検討中
- 法的グレー領域は意識して、電気工事士に依頼・PSE自己責任・売電と注入の区別、を守って運用
理想形と現実の妥協点、というのが正直なところ。同じく自作ソーラーを始めたい人や、すでに運用してる人の参考になればうれしいです。
あわせて読みたい
- 我が家の自作ソーラーシステム全体構成…10.24kWhバッテリー運用記録 — 1記事目
- 自作ソーラーを始める前に、まず断熱! — 2記事目


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