結論:内窓は「大窓は業者インプラス、小窓は自作」を組み合わせて全窓二重化するのが現実的。断熱DIYで一番効くのは窓——熱損失の半分以上が窓から逃げているからです。我が家は数年に分けて段階的に全窓を二重化し、リビングの窓際から冷気が消えた瞬間「これは投資価値ある」と確信しました。
本記事では、業者インプラスを段階的に導入した話と、補助金対象外の小窓を自作内窓(中空ポリカ+プラスチック枠+パッキンのはめ込みタイプ)でカバーした実体験、そして2026年度の先進的窓リノベ補助金の現実までまとめます。
なぜ窓断熱が最優先なのか
戸建て住宅の熱損失を分解すると、最大の弱点は窓です。一般的な数字でいうと:
- 窓:約50%
- 外壁:約20%
- 換気:約15%
- 天井:約8%
- 床:約7%
面積あたりで見ると、窓の熱損失は壁の数倍。つまり、「壁を厚くするより、まず窓に手を入れる」方がコスパが圧倒的に良いということです。断熱DIYで「どこから手をつけるべきか」と悩んだら、答えは窓一択。
我が家の戦略|業者インプラスと自作内窓の使い分け
窓断熱の選択肢は大きく3つ:①外窓交換 ②インプラス(業者の既製品内窓) ③自作内窓。我が家は予算と工事規模を考えて、②と③の組み合わせで進めました。
| 選択肢 | コスト | 補助金 | 我が家の用途 |
|---|---|---|---|
| インプラス(業者) | 中〜高 | ⭕ 対象になりうる | リビング・寝室・大窓全般 |
| 自作内窓 | 激安 | ❌ 対象外 | 脱衣所・トイレ・小窓 |
| 外窓交換 | 高 | ⭕ 対象 | 採用せず(工事規模デカすぎ) |
ポイントは「補助金が使える領域は業者、使えない領域は自作」で分担すること。これで全窓を二重化しつつ、トータルコストを抑えられます。
段階導入のススメ|先行体感→全窓展開
我が家のインプラス施工は2回に分けて進めました。
1回目(5年前):リビング+寝室で先行導入
最初は「本当に効くのか?」を体感するため、生活時間の長いリビングと寝室だけ業者にインプラスを依頼。設置直後の冬で「窓際の冷気が消えた」と即実感できました。
2回目(4年前):残りの大窓を一気に
体感で確信を得たあと、翌年に残りの大窓を一括で業者施工。先に体感してから本格投資、という段階導入は精神的にも資金的にも余裕が持てる進め方としておすすめできます。
「全部一気にやる勇気がない」「効果が分からなくて踏み切れない」人には、生活時間の長い1〜2部屋だけ先行を強く推します。
自作内窓のレシピ|6mmクリア中空ポリカ+プラスチック枠+パッキンのはめ込み式
業者にインプラスを頼まない領域(脱衣所・トイレ・小さい引き違い窓など)は、完全DIYの自作内窓でカバーしました。
材料:
- 中空ポリカ(6mm・クリア) — 透明性ありつつ、中の空気層で断熱効果あり
- プラスチック枠(色違いを使い分け) — 木目調・白・こげ茶などを窓枠に合わせて選択。枠の外周にパッキンを取り付けて気密と固定を兼ねる
- パッキン(気密ゴム) — 枠の外周に貼り付け、窓枠に押し込んで固定
施工の流れ:
- 内窓を入れる窓枠を採寸(縦・横・奥行き、ミリ単位で)
- ホムセンや通販で中空ポリカ・プラスチック枠・パッキンを発注(ポリカはサイズカットしてもらうと楽)
- 中空ポリカをプラスチック枠で四方囲み、枠の外周にパッキンを貼る
- 完成したパネルを既存窓枠に押し込んではめ込む(パッキンの圧で気密と固定が同時に決まる、取り外しも可能)
写真は我が家の自作内窓ストック(施工前のパネル)。サイズ・形状の違う8〜9枚を一気に作ったときのもの。

注意点:
- 採寸はミリ単位で。窓枠の歪みもあるので、左右・上下それぞれ実測する
- 中空ポリカは軽いので女性でも扱える。ただし大きいサイズはたわむ
- パッキンが薄いと気密性が落ちる。少し圧入気味のサイズで作るのがコツ(縦横とも窓枠より +2〜3mm 大きめ)
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⚠️ Low-E窓持ちの注意|内窓側に同じLow-Eを入れるとガラスが割れる
ここが他のサイトであまり書かれてないニッチな話。
我が家の元々の窓は全てLow-E複層ガラス(低放射複層、断熱性能が高いやつ)。この場合、追加で入れる内窓側にも同じLow-Eを重ねるのは絶対NG——熱がこもってガラスが割れます。これは業者からも「Low-E同士の重ね合わせはガラス破損が出ても保証外」とハッキリ言われた話。
理由:Low-Eは「室内の熱を反射して外に逃がさない」コーティング。これを2枚重ねにすると、外窓と内窓の間の空気層に熱がこもり続け、ガラスに過大な温度差が発生 → 熱応力でガラスが割れるリスクがある。普通のクリア中空ポリカ(または Low-E 無しのガラス内窓)を選ぶのが安全策。
業者にインプラスを頼むときは、外窓のスペックを業者に伝えて「内窓側はLow-Eなし」で見積もるのが安全。自分の家の元窓スペックは事前にチェックして、業者との打ち合わせで明示するのが大事です。
先進的窓リノベ2026 の現実|DIY は対象外、業者依頼が前提
2026年度の補助金、ここは押さえておきたいポイントが3つあります:
① 内窓のグレード要件が厳しくなった
2025年まで対象だったAグレード(Uw1.9以下)が2026年から対象外に。SSグレード or Sグレード(Uw1.5以下)のみ対象です。汎用的なホムセン内窓は、ほぼ補助金対象から外れたと思ってください。
② 補助総額5万円以上が条件
小窓1枚だけ、みたいな単発工事は対象外になる可能性が高い。家の窓を複数まとめて改修する前提の制度です。
③ DIY施工は対象外
申請には事業者登録が必要。業者経由じゃないと補助金は使えないので、自作内窓は完全に補助金枠外。
つまり、補助金を活用したいなら:
- 複数の大窓をまとめて、SS/Sグレードのインプラス等で、業者経由で施工 が現実解
- 補助金対象になる業者を自分で探すのが面倒なら、東京ECO住まいの窓口のような無料相談サービスで補助金対応業者を一括紹介してもらうのが楽
【公式】先進的窓リノベ2026事業 で最新情報は必ず確認してください。
体感の変化(断熱前後)
数字での電気代比較は別記事で検証していきますが、定性的な体感変化はかなり明確でした:
- 窓際の冷気が消えた — リビングの掃き出し窓周辺が、足元から冷やされる感覚がなくなった
- 結露の減少 — 元々Low-E複層でも結露ゼロではなかったのが、内窓追加でほぼゼロに
- 暖房の効きが向上 — 同じ設定温度でも体感温度が高い、設定温度を1〜2度下げても寒くない
- 音も静かに — 副次効果として、外の音(車・話し声)が明らかに減った
- 24時間全館暖房ができるようになった — 全窓二重化が完成したあと、家のドアを全開にした状態で1〜2台のエアコンで全館を暖める運用が成立する
「断熱DIYの中で一番体感差が大きかった工事」と聞かれたら、迷いなく内窓と答えます。
まとめ|大窓・小窓の使い分けで全窓二重化
- 大窓:業者インプラス(SS/Sグレード)+ 補助金活用
- 小窓:自作内窓(中空ポリカ+プラスチック枠+パッキンのはめ込み式)で激安カバー
- 段階導入:体感トライアル→全窓展開の流れで投資判断しやすい
- 元窓がLow-E複層なら、内窓側はLow-Eなしを選ぶ(重ねるとガラス割れの安全リスク、業者からも保証外と明言される)
窓断熱は断熱DIYの最初の一手であり、最も体感効果が大きい領域。補助金対象と対象外を組み合わせれば、全窓二重化も現実的なコストで達成できます。
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